2014年6月12日木曜日

板取への想い(その3)

 その年は2年続けての大雪でした。

 その雪の重みに耐えられなくなり、1件の家の屋根は折れてしまいました。

 そして直されることもなくブルーシートで覆われたままで時間だけが経っていきました。

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 屋根にはススキだけじゃなく杉の木が生えていました。
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 このような有様を見た人はきっと心が痛むと思います。

 そして今私が関わっている家も屋根の上の方がずり落ちています。
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 もうこうなると雨の侵入を防ぐことは出来ず、腐敗が進んでしまいます。

 
 その後、秋になってようやく改修工事が始まりました。
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 しかし、この改修に要したお金は3000万円。

 この財政難の折、このお金を今後も出せる状況にはありません。

 茅葺きの家は人が住み、火を焚いてこそ長持ちするのですが、人が住まなくなれば途端に腐り始めます。

 人が住んで空気を入れ替え、中で火を焚けば20~30年は持つそうですが、人が住まなくなればたった約5年で屋根は腐りこのような惨事になります。

 だからこのような状況を見た時に、借りて火を焚き残さなければと思ったのです。

 それまでは茅葺きの家に対しては無関心でした。

 カッコいいとも思わなかったし、住んでみたいとも思いませんでした。

 ただ、このままでは朽ちてしままってはもう二度と建てられることは無いだろうとの思いが強くなって、何とかしなくては、残すにはどうしたらいいのか・・・・・と考えるようになったのです。

 続く・・・・・。






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